本文へスキップ

元銀行員が住宅ローンのすべてをわかりやすく説明します

公開日:2019年 4月14日
更新日:2022年 1月12日


トップページ > 住宅ローンの選び方(借り換え編) > 銀行の住宅ローン獲得競争は熾烈

銀行の住宅ローン獲得競争は熾烈

住宅ローンの借り換えを検討する前に、銀行などの金融機関同士の住宅ローン獲得競争の裏側をお話ししましょう。
それを知ることで、少しは上から目線で借り換えの交渉ができるかもしれません。
金融機関って公的な側面も強く、何かと敷居が高い感じがしますよね。
しかし、実態は立派な私企業、業績の向上に血眼になっているんです。
とりわけ、銀行同士の住宅ローン獲得競争は想像以上に熾烈なんです。
新規の住宅ローンに限らず、既存の住宅ローンの借り換えについても銀行同士でしのぎを削っています。
金融業界の仁義なき戦いと言っても過言ではないでしょう。
銀行の各支店には住宅ローンのノルマが与えられます。
そして各支店では担当者にそのノルマを割り振ります。
担当者は支店長から、支店長は本部からノルマ達成に向けた厳しい檄が飛び交っているんです。
そのような状況ですので、銀行同士を競争させることで金利の好条件を引き出すことができるのです。


住宅ローンの奪い合い「肩代わり」

銀行が他の銀行の住宅ローンを借り換えで獲得することを業界用語で「肩代わり」といいます。
この肩代わり、すればヒーロー、されれば重罪人といった代物でこれこそが銀行同士の仁義なき戦いなのです。
ある日突然、他の銀行から資金が送り付けられることがあります。
その資金こそ住宅ローンの肩代わり資金なのです。
顧客と肩代わりを行う銀行は、現在借り入れを行っている銀行には内緒で、新たな住宅ローン契約をします。
その借り換えた住宅ローンの資金でこれまで借りていた住宅ローンを一括返済するんです。
なぜ現在借入れている銀行に内緒にしておくかと言えば、その事実が分かれば金利の引き下げなどの対応策を講じてくるので、肩代わりする銀行が顧客に極秘裏に進めるように仕向ける場合が多いですね。
そして資金の到着と同時に他の銀行の担当者と顧客が支店に来店し、住宅ローンの返済を申し出るのです。
肩代わりされる銀行の担当者は顔面蒼白、なんとか顧客に思い留まってもらうために土下座なんていうシーンもありました。
そのくらい競争が激しいんです。

結局はパイの奪い合い

金融機関は新規で住宅ローンを獲得する一方、既存の住宅ローンの顧客の毎月の返済で住宅ローンの残高が減っていきます。
つまり、新規で獲得する住宅ローンの額が既存の住宅ローンの顧客の毎月の返済額を上回らなければ、その金融機関の住宅ローン残高は減ってしまうんです。
日本は少子化で人口が減少しています。
ですから、日本国内における住宅も減少傾向なんです。
ということは、日本国内の金融機関における住宅ローン残高も減少傾向になります。
その限られたパイを金融機関は奪い合っているんです。
新規の住宅ローンの獲得も大切ですが、現在他の金融機関で借入れられている住宅ローンを自分の金融機関で借り換えてもらう、すなわち「住宅ローンの肩代わり」が金融機関にとって、いかに重要かご理解いただけるかと思います。
上述のようにこの肩代わり、すればヒーロー、されれば重罪人といったものですので、銀行の担当者個人の業績にも多大な影響を与えます。
ですから、金融機関の営業担当者は住宅ローンが喉から手が出るほど欲しいんです。

だから、金融機関同士を競争させることは、顧客にとって有利

住宅ローンは借りたら終わりではありません。
例えば、住宅ローンを借り入れた後に市場の金利が下がったとします。
変動金利型であれば金利も下がりますが、固定金利型であれば金利はそのままです。
銀行から固定金利型の金利を下げましょうなんて気の利いた話は一切ありません。
また、借主が銀行に金利の見直しを申し出ても、簡単には応じてくれないでしょう。
そんな時は他の銀行に相談するんです。
上述した通り、銀行同士の住宅ローン競争はとても激しいのです。
ですから、相談された銀行は喜んで相談に乗ってくれます。
市場金利が下がっている分、低い金利での借り換えが可能であると思います。
相談した銀行の条件にあまりメリットがなかった場合でも、現在借り入れをしている銀行に他の銀行に相談していることを話してみましょう。
担当者は血相を変えて条件の見直しを検討するはずです。
他の銀行に住宅ローンを奪われたくないからです。
銀行の支店内で重罪人にはなりたくありませんからね。

銀行の営業店舗ですました顔して仕事をしている銀行員ですが、裏ではこのようなドロドロした状況があるんです。
この事を頭の片隅に置いて住宅ローンの借り換えを相談してみて下さい。
ちょっとは精神的に優位に立てると思いませんか。
では、次のページ以降で、具体的な住宅ローンの借り換えについて見ていきましょう。


ナビゲーション