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元銀行員が住宅ローンのすべてをわかりやすく説明します

公開日:2019年 4月14日
更新日:2022年 1月12日


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住宅ローンの返済に困ったら

住宅ローンは返済期間が短くて15年~20年、30年、35年なんて言うのはザラです。
それだけ長い年月をかけて住宅ローンを返済していくんです。
そんな長い返済期間の間、人間は何が起こるかわかりません。
リストラで収入が断たれたり、会社の業績悪化で収入が減ったり、教育費など大きな出費が重なる時期もあるでしょう。
20年、30年先の事なんてハッキリ言ってわかりません。
私は銀行員時代、住宅ローンの返済に困ったお客様を嫌というほど見てきました。
最悪の場合は土地・建物を競売で売却して住宅ローンを返済することになります。
住宅ローンの返済に困ったら銀行などの金融機関に早めに相談しましょう。
金融機関も鬼ではありません。
返済条件の緩和など相談に乗ってくれるはずです。
金融機関に相談せず毎月の支払いだけが滞ってしまうと、金融機関に余計に不信感を抱かれてしまいます。
住宅ローンの返済が滞ることを延滞と言います。
借主の都合で勝手に延滞してしまうと、金融機関の心証がとても悪くなります。
ですから、延滞をしてしまう前に勇気をもって金融機関に相談してください。
では、どのようにして返済条件を緩和するのかについて見ていきます。


条件変更して毎月の返済額を減らす

返済条件を緩和することを金融機関では条件変更と呼びます。
今借りている住宅ローンの返済期間や返済の方法を見直して、返済が厳しい間は返済額を減らすんです。

返済期間を延ばす
これが最もポピュラーな方法です。
収入が大幅に減って返済が苦しい場合、借入期間の延長ができます。
当初の借入期間を長くするんです。
例えば、当初の返済期間が30年であれば35年に延ばすことで、毎月の返済額を減らすんです。
返済期間が長くなればなるほど毎月の返済額は減ります。
金融機関次第ですが極端な話、40年といったように35年を超えた延長も内容次第では可能かもしれません。
要は金融機関との話し合いなんです。

元金を据え置く
現在失業中の人や、収入が大幅に減少した人は、元金の返済を据え置くこともできます。
つまり、元金の支払いを一時休止して、利息のみを返済する方法ですので、返済額は大幅に抑えられます。
ただし、据え置きできる期間は限られており、一時的な対処法です。

一定期間、毎月返済額を減額する
一定の期間に限って、毎月の返済額を減らすこともできます。
たとえば、子供が大学に通い教育費がかさむ4年間に限って毎月返済額を減額したり、急な病気で入院するため、2年間限って毎月返済額を減額したりなどといったケースです。
減らせる額や期間は、返済比率などの条件を考慮したうえ、相談によって決められます。

いずれの方法も、収入の回復が見込めるかどうか考え、慎重に選びましょう。
条件変更すれば、一時的に楽にはなりますが、その分元金の減りが遅くなるため、将来の毎月負担や総返済額は増えてしまいます。
家計の回復につとめ、なるべく早く元の条件に戻す、遅れた分を挽回する努力も必要です。
いずれにせよ、なにもしないまま延滞するのは絶対やめましょう。
とにかく勇気をもって金融機関に相談しましょう。
早めの行動が大切です。

どうしても返済ができない場合

上記の条件変更を行っても、どうしても返済ができない場合は、自宅を手放すという方法もあります。
売却して家計を立て直すことも一つの方法です。
その場合、住宅ローンの残高が土地・建物の売却金額よりも少なければ、売却資金で住宅ローンを完済することができます。
住宅ローンを完済し、その上お金がいくらか残れば生活再建資金になります。
家はなくなってしまいますので賃貸物件や実家に住むという方法で、生活を再建します。
問題は土地・建物を売却しても住宅ローンが残ってしまう場合です。
任意売却という方法で売却することができます。
金融機関と話し合い、借入額は残るものの抵当権を解除してもらって土地・建物を売却する方法です。
金融機関に相談せず、延滞の状況で督促状が来ていても返済できないでいると、競売という措置がとられます。
金融機関の申し立てにより、依頼された裁判所が強制的に土地・建物を売却するんです。
その場合は、土地・建物がかなり安い価格で処分されることが多く、任意売却するより債務は多く残る可能性が高くなります。

上記のように金融機関に相談せず延滞をしてしまうと最悪の場合裁判所による競売にかけられてしまいます。
きちんと相談すれば、いきなり競売などということはありません。
話し合って最良の道を探ることができるんです。
返済が苦しくなっても、状況にあわせた対処法はいろいろあります。
早く行動するほど、対処法の選択肢が広がりますし、ダメージは小さくて済みます。
放置するほど選択肢は少なくなるんです。
勇気をもって金融機関に相談しましょう。
最後に元銀行員の立場から言っておきますが、銀行は鬼ではありません。
みんながみんなとは言いませんが、親身になって話を聞いてくれる銀行員がいるはずです。
恥ずかしいかもしれませんが、勇気をもって早めに相談してください。


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