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元銀行員が住宅ローンのすべてをわかりやすく説明します

公開日:2019年 4月14日
更新日:2022年 2月 4日


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新築住宅と中古住宅購入の違い

注文住宅を建てたり、新築の建売住宅やマンションを購入する際は問題なく住宅ローンが使えるのはご存知ですよね。
では中古住宅を購入する場合、住宅ローンは使えるのでしょうか。
答えは中古住宅を購入する場合でも住宅ローンは利用できます。
では、新築住宅と中古住宅の場合、住宅ローンに違いはあるのでしょうか。
基本的な違いはありませんが、建物の築年数等で違いが出てきます。
また、中古住宅では新築住宅と違い、住宅購入にかかる費用も違ってきますので、それも資金計画に入れておく必要があります。
ここでは新築住宅と中古住宅の住宅ローンに違いについて説明します。


住宅ローンは住宅(建物)の築年数で大きく変わる

中古住宅と一言で言ってもピンからキリまであります。
築3年の住宅も中古住宅ですし、築30年の住宅も中古住宅です。
確かに昔は中古住宅については住宅ローンが制限されることもありましたが、現在はそんなことはありません。
比較的新しい中古住宅では、審査結果次第ですが新築住宅の場合と同様、全額借入れ・最長35年返済ということも可能です。
しかし、審査は金融機関によって異なりますので古い中古住宅については、住宅ローンの借入期間が短くなってしまうこともあります。

住宅金融支援機構のフラット35における中古住宅の要件
住宅金融支援機構のフラット35は公的な住宅ローンの代表格ですが、このフラット35には、築年数について次のような要件があります。
・申込み時点において、竣工から2年を超えている住宅または既に人が住んだことのある住宅
・建築確認日が昭和56年5月31日(建築確認日が確認できない場合にあっては、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年3月31日)以前の場合、機構の定める耐震評価基準等に適合していることを確認する必要があります。
つまり、購入する中古住宅の建築確認日が昭和56年6月1日以後の物件でなければ、機構の定める耐震評価基準等に適合していなければなりません。
また、借入れできるかどうかは築年数に加えて機構の定める「中古住宅の技術基準」に適合していることも必要です。

以上のように中古住宅で住宅ローンを借りる場合は、住宅の築年数で大きく変わってきます。
ですから、中古住宅を購入しようとする場合には、候補物件が出てきたら早目に金融機関に相談したほうがいいでしょう。

中古住宅購入には仲介手数料が必要

新築住宅との大きな違いの一つが、中古住宅を購入する場合には、物件を仲介した不動産業者に支払う「仲介手数料」がかかることです。
新築住宅の場合は通常、売主と買主との間に不動産業者等の仲介業者が入りませんので仲介手数料はかかりませんが、中古住宅を購入する場合は売主と買主との間に不動産業者等の仲介業者が入りますので仲介手数料がかかってしまうんです。
仲介手数料は上限が定められており、計算方法は次の通りです。
売買価格(消費税抜き)×4%+2万円+消費税(売買金額が200万円超400万円以下の場合)
売買価格(消費税抜き)×3%+6万円+消費税(売買金額が400万円超の場合)
ですから、仮に2,000万円(消費税抜き)の中古住宅を購入する場合でしたら、
(2,000万円×3%+6万円)×1.08%=712,800円となります。
結構高いですよね。

売主が個人の場合消費税は不要

費税は売主が不動産会社等の場合にかかるものですから、売主が個人の場合にはかかりません。
中古住宅の場合、売主の多くは個人ですので、消費税はかからないケースが多いと思います。
ただし、法人が売主の場合には建物部分に消費税がかかりますので売主が個人なのか法人なのかを確認する必要があります。
ちなみに消費税は建物にはかかりますが、土地にはかかりません。
新築住宅の場合は建物に消費税がかかりますので、中古住宅購入で売主が個人ならその点はラッキーです。

建物の築年数で登記費用が変わる

登記の際に必要な登録免許税は、次の条件を満たしていれば軽減税率が適用されます。
・自己居住用の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上の住宅
・取得後1年以内に登記されたもの
・マンション等耐火建築物は25年以内、耐火建築物以外は20年以内に建築されたもの。または、一定の耐震基準(※)に適合するもの
※耐震基準適合証明書、住宅性能評価書の耐震等級1以上、既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されているもの
つまり、マンションなら築25年以内、木造なら築20年以内であれば登記費用の軽減税率が適用されるんです。
軽減税率の内容は、次の通りです。
・所有権移転登記:20/1000→3/1000
・抵当権設定登記:4/1000→1/1000
軽減税率が適用されるかどうかで大幅に登記費用が異なります。

建物の築年数で不動産取得税が変わる
中古住宅を取得した場合にかかる不動産取得税のうち建物部分は、次のような計算式で税額が決まります。
(固定資産税評価額 - 控除額) × 3%
控除額が新築された日によって異ってきます。
控除額の違いは次の通りです。

新築された日   控除額
 昭和29年7月1日~昭和38年12月31日  100万円
 昭和39年1月1日~昭和47年12月31日  150万円
 昭和48年1月1日~昭和50年12月31日  230万円
 昭和51年1月1日~昭和56年6月30日  350万円
 昭和56年7月1日~昭和60年6月30日  420万円
 昭和60年7月1日~平成元年3月31日  450万円
 平成元年4月1日~平成9年3月31日  1,000万円
 平成9年4月1日以降  1,200万円

注:控除額は都道府県税ですので都道府県によって異なることがあります。
なお、軽減を受ける要件は次の通りです。
・本人の居住用、またはセカンドハウス用の住宅
・床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下
・昭和57年1月1日以降に新築されたものであること
・昭和56年12月31日以前に新築されたもので、新耐震基準に適合していることについて証明がなされたものや、既存住宅売買瑕疵保険に加入している一定のものであること。もしくは新耐震基準に適合しない住宅で、入居前に新耐震基準に適合するための改修を実施する一定の中古住宅であること

建物の築年数で住宅ローン減税が受けられない場合がある

まず住宅ローン減税が適用される中古住宅の条件を確認します。
・自己居住用の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上の住宅
・マンション等耐火建築物は25年以内、耐火建築物以外は20年以内に建築されたもの。または、一定の耐震基準(※)に適合するもの
※耐震基準適合証明書、住宅性能評価書の耐震等級1以上、既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されているもの
・平成26年4月1日以後に、上記の基準に該当しない中古住宅を取得した場合、取得の日までに一定の耐震改修を行う旨の申請をした上で、居住の用に供する日(その取得の日から6か月以内の日に限る)までにその申請に係る耐震改修を行ったことにより耐震基準を満たすこととなったもの
まず築年数を確認し、築年数が当てはまらない場合には、耐震基準を満たしているかどうか確認します。
耐震基準を満たしていない場合でも、入居前に耐震改修をすることで住宅ローン減税が受けられます。

上述のように中古住宅もほぼ新築と同様に住宅ローンの借入れができます。
また、要件を満たせば税金の特例や軽減を受けることができます。
中古住宅は住宅ローンも税金も築年数が大きく影響します。
税金の特例や軽減については細かな要件がありますので、事前に不動産会社等に確認しておくことが大切です。

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